■ ニュース(2) ノロウイルスなどを原因とする感染性胃腸炎の警報値
ノロウイルスなどを原因とする感染性胃腸炎が急増し、2006年には23都府県で国が警報値と定めた基準を上回ったことが国立感染症研究所のまとめで分かった。患者の多い西日本(九州、山口県を除く)を調査したところ、11月に集団感染(10人以上)が390件発生。ウイルスが直接の死因ではないが、発症後の死者は12人に上り、同研究所は注意を呼びかけている。各都道府県が小児科のある医療機関(約3000)を対象に行っている定点調査で報告された患者数は11月20〜26日のー週間に計約6万人。―力所当たり19・83人で、1981年の調査開始以来最多を記録。▽富山42・41人▽群馬33・79人▽三重33・47人▽福井33・18人…の順に多く、23都府県で警報値の20人を上回った。近畿と北陸は全9府県が警報値を超えた。11月期(10月30日〜12月3日)の西日本の患者数は、大阪が昨年同期の約3倍に当たる1万6550人。富山(4287人)、香川(2?2人)とともに過去最悪とみられる。また、集団感染(H月中)は、▽大阪121件▽兵庫92件▽京都87件▽広島39件…の順に多かった。発症後に誤えん性肺炎などで亡くなったのは、大阪10人、奈良、和歌山が各1人で、いずれも高齢者だった。患者急増の理由は不明だが、感染力が強いとされる 「GU4」と呼ばれるウイルスが大阪で多く確認されている。国立感染症研究所は「例年、感染性胃腸炎の発生のピークは12月中旬ごろで、更に患者が増える可能性が高い」としている。ノロウイルスは、食中毒を起こす代表的な病原体の一つ。感染後、24〜48時間でおう吐や腹痛などを発症する。予防策は、▽トイレ後などの手洗いの励行▽下痢症状時の調理を控え、食品は加熱処理する…など。
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